レイティ氏の理論を基に米国で行われている運動プログラム(boks)

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子供の脳細胞を増やす運動「3大条件」
1.準備体操(標準時間5~10分)

運動前に体と心をほぐす輪になっての準備運動。声を意識して出すことで、積極的に体を動かせるようにする。

2.ランニングアクティビティ(標準時間10分~)

体を動かし体温を上げるジグザグ走やジャンプなどを取り入れたランニングで、体を温める。

3.グループゲーム(標準時間15分~)

体だけでなく、頭も使って楽しむ遊びをベースとした、作戦やチームワークが必要とされるゲームに取り組む。

4.クールダウン

整理運動をし、徐々にクールダウン体操などで参加者全員に同じ動きをさせ、気持ちを一つにするのも目的。

氏の理論に共感した、キャサリン・タリーという母親が「朝、体を動かすことで、子供をより健康的にし、脳を勉強に対して良い状態にする」ことを目的に提唱し、地域社会やPTAを巻き込んで全米に広がりをみせた。ミシェル・オバマ米大統領夫人も注目する1人。

キャサリンが広めたboksプログラムは「脳を活性化する運動」として、レイティ氏も支援している。

その中でもレイティ氏が「脳を活性化するために、最も理想的な運動が行われている」と絶賛し、視察にまで訪れた小学校が、なんと日本にあった。

日本上陸! 米国発、頭の良くなる運動プログラム

2時間目の終わりを告げるチャイムのあと、140人ほどの全校児童が、体育館に続々と集まってくる。かぶった体育帽の色で赤組と白組に分かれ、手をつなぎながら2つの大きな輪をつくる。大きな声でおはようのあいさつをすませると、輪の中央に立ったインストラクターの誘導で準備体操が始まる……。栃木県宇都宮市郊外の田園風景の中に立つ市立瑞穂野南小学校の、boksプログラムの始まりだ。