ビジネスをめぐる状況が刻々と変わるいま、我々には、どのような課題や能力が求められているのか。今回、アンケートの調査結果をもとに、ライフネット生命副社長・岩瀬大輔氏がアンケート結果を分析。8つの力に収斂させた。データと実践のためのヒントをお届けしよう。
【調査概要】gooリサーチとプレジデント編集部の共同調査により、「学びの習慣」に関するアンケートを行った。2011年7月22日から26日まで実施し、ビジネスパーソン665人の回答を得た。

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【8つの力】5.通用力

夜の自由な時間では、社内のつき合いと社外のつき合いのどちらに重きを置くべきか。これは意見が分かれるところだが、私は社外の人とのつき合いを大事にすべきだと考えている。

これに関してアンケート結果を見ると、「夜の自由な時間は、社内より社外の人とつき合うことを意識している」と答えた人が1500万円以上では33%を占める。これは500万円台の約2倍であり、稼げる人ほど社外の人とのつき合いを意識していることがうかがえる。

日本のサラリーマンは往々にして、社内でしか通用しない特殊技能のようなものばかり身につけている。終身雇用の時代ならまだしも、これからの時代は外に出て新たな職場を見つけなくてはならない可能性も高い。そのときに、社内ポリティクスは通用しない。就業時間後はできるだけ社外の人と会い、他流試合を通じて、いつ労働市場に出ても通用するような力をつけたい。

もちろん社内のつき合いも大事だ。だが、社内の人とは朝9時から夕方の6時や7時まで一緒にいるわけだから、コミュニケーションはその間で十分に取れるはず。せめてそれ以外の時間は、社外の人と交流して、さまざまな価値観や考え方に触れて見聞を広げておこう。