[居酒屋] とん平

――キムチポッカが旨い、 ホッピー通りの有名店

昼は浅草観光客、夕方からは常連やビジネスマンで大賑わい。芸人もしばしば出没。飲み物は生ビール(600円)のほか、デンキブラン(450円)、マッコリ、ハイボール(ともに500円)とバラエティ豊か。

●東京都台東区浅草2-3-17 TEL/03-3845-2626 営業時間/平日13:00~23:00(LO22:30)、土曜10:30~23:00(LO22:30)、日曜10:00~22:00(LO21:30) 水曜休 カウンター、座敷など約50席

お昼前後から営業する居酒屋が立ち並ぶ、通称ホッピー通りの有名店。店内には、浅草生まれ、浅草育ちで、以前は国際通りで30年以上お好み焼き店をしていた女将、吉川信子さんの明るい声が響く。

1.名物の牛スジ煮込み(600円)はじっくり丸2日かけて丁寧に煮込んだ品。肉も大根もこんにゃくも具が大きく、食べごたえ十分。ホッピー(500円)と相性抜群。
 2.キムチポッカ(大800円、小600円)。こちらも看板商品。柔らかい国産豚バラと焼き豆腐、キムチを煮込んだピリ辛にしてコク旨な人気商品。コチュジャンが隠し味。ねづっちさんは酒の締めに、ご飯にこれをかけて食べる。
 3.ハムカツ(550円)。揚げたてをかぶりつけば、口一杯に昔懐かしい味が。写真奥は、自家製のポテト明太(500円)。
 4.レバ刺し(700円)。毎日牛一頭分の新鮮なレバーを仕入れている。

[くじらの店] 捕鯨舩

――ビートたけしなど 浅草芸人御用達!

開店して38年。店内の壁一面には、芸人などのサインが(最近は近くに劇場ができた吉本芸人のものも)。くじら料理はほかに、くじらの豆わた(腎臓)、さえずり(舌)など(すべて1260円)。ほんのり甘い梅味の元祖チューハイ(450円)もこだわりの品。

●東京都台東区浅草2-4-3 TEL/03-3844-9114 営業時間/平日17:00~22:00、土・日曜・祝日16:00~22:00(LOはいずれも閉店30分前)木曜休 カウンター16席、10人座れる奥座敷あり

ビートたけしを筆頭とした歴代の浅草芸人御用達の「くじらの店」。店の看板に「鯨(げい)を食って芸を磨け」。店主の河野通夫さんは戦後喜劇界を風靡した「デン助劇団」元座員。「ねづっちとかけてトマトととく、その心は今アオいが、じきウれるでしょう」と、以前から客のWコロンを熱烈応援。

1.ビートたけしが売れない浅草芸人時代を思い出して作詞作曲した『浅草キッド』にも登場する、名物の牛煮込み(600円)を勧める河野さん。
 2.皮とさしみのミックス(1570円)。南氷洋のミンクくじらを使用。
 3.くじら入り野菜いため(1570円)。山盛りのキャベツの下には鯨肉がたっぷりの野菜いためが隠れている。
 4.肉の脂分とソースがからんだ、くじら入り焼きそば(700円)。海苔と紅ショウガが名脇役。ねづっちさんもお気に入り。
 5.肉の甘味と旨味がぎゅっと凝縮した、くじらの竜田揚げ(1360円)。

(文・構成=大塚常好 撮影=小原孝博)