メーカーは支えてくれる女房

(左)アサヒビール京滋統括支社京都支店課長 林慶さん(右)MASUICHI代表取締役 国本忠義さん

「ビールメーカーと我々飲食店との関係は、昔の夫婦に似ています。我々は外で稼ぐ旦那、メーカーはしっかり支えてくれる女房」「飲食店は井の中の蛙、メーカーの情報力を当てにしてます」

MASUICHI(京都市南区)社長の国本忠義は話す。同社は、「焼き肉家・益市本店」をはじめ京都市内に焼き肉やホルモンなど7店舗を出店している。

7店のうちホルモンの2店を除く焼き肉の5店で提供するビールを、今年4月以降それまでのキリンからアサヒスーパードライに相次ぎ変更したのだ。「キリンとは、18年の付き合いだったのですけど」と国本は言う。

切り替えさせたのが、アサヒビール京滋統括支社京都支店課長の林慶である。今年4月、京都市東山区への新店出店が切り替わるきっかけだったが、最初の接触は2年前の夏。京都の飲食関係者が中心につくっている「京都TSUBASU(ツバス)会」での会合だった。同会は「飲食店から京都を創ろう」をテーマにした組織。今年の春祭りは国本が実行委員長を務め、「線香花火の一斉点火」でギネス記録をつくっている。

国本は林を最初、その風貌から「自分より年上」だと感じた。だが、68年生まれの国本に対し、林は71年生まれである。一方、林は国本を「迫力のある人」と見ていた。