女の子の叱り方
“心配でしょうがなくても、上から目線で叱らない”

♀女の子という生き物
●人間関係に敏感 ●コツコツ続ける ●集中力がある
●母親を真似して成長する ●父親が「男性像」をつくる

「父親は娘に甘くてもいいと思いますね。母親は基本的に娘に厳しい。職場でもそうですが、たいてい女性は年下の同性に厳しくなる傾向があります。

娘は父親を避けると思われがちですが、明治大学の女子学生にアンケートをとってみたところ、父親を避けている、または避けていた時期があったというのは4割。6割はずっと仲良しなんです。避けられているのは娘に威厳を見せようとした父親です。

父親としては年頃になった娘が心配でしょうがないから、遅く帰ってきた娘を、つい感情的に『こんな夜遅くまでなにやってるんだ!』と怒鳴ってしまいがちですが、それでは嫌われるだけです。

お父さんはおまえのことが大切だから心配してしまうんだと自分の気持ちを素直に伝えること。叱りつけるのではなく、コミュニケーションの一環として叱る。コミュニケーションで大事なことはお互い相手の気持ちを理解すること。その見本になるような叱り方を親はしていかなくてはいけません。

派手な化粧や、スカートの丈も気になるでしょうが、それを注意するのは母親に任せましょう。父親が言うといやらしい、なにこのエロおやじと思われるだけです。反抗期に親が上から目線で叱りつけても反抗が強くなるだけ。当たり前です。親の気持ちがわかったときに反抗は収まるもの。権威をふりかざさないことです」

諸富祥彦

1963年、福岡県生まれ。明治大学文学部教授。20年以上教育カウンセラーを務める。『女の子の育て方』『男の子の育て方』(いずれもWAVE出版)ほか著書多数。
(構成=遠藤 成)
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