キャリア形成にも
留学が生きる

立命館大学 産業社会学部 教授
キャリアセンター部長
前田信彦●まえだ・のぶひこ

本学は1学年あたりの学生数が約7000名と、私立の総合大学で全国第3位の大きな規模ですが、卒業生の進路は徹底的に把握するよう努めています。おかげさまで企業から個々人の学修と諸活動の成果を評価いただき、高い進路・就職決定率を維持しています。バイタリティある卒業生が多く、活躍している業種もさまざまです。

留学経験者の場合、就職先への満足度がより高いように感じます。これは、アカデミックな成果に加え、必ず直面する言葉の壁や生活・勉学上の苦境を乗り越えた経験と、それによって成長したことの賜物でしょう。逆に1年~2年の間、日本を離れたことがハンディにならないよう、キャリアオフィスや国際部では、留学後もフォローアップできる体制を整えています。

2010年には、留学経験者や海外から本学への留学生などを対象に、産学連携による「グローバル人材養成プログラム」(文科省国際化拠点整備事業)も始めました。グループワークを通じ企業の課題解決策を提案する産学連携のPBL(Project Based Learning)を主軸に、日本やアジアの未来を背負う学生を育てています。

最適な留学の
実現をバックアップ

立命館大学 国際部 職員
丸山加奈子●まるやま・かなこ

立命館大学は多彩な留学プログラムを用意しています。大きく分けると、語学力の増進と異文化体験を主な目的とする「イニシエーション型」(2週間~1カ月間)、より本格的な「モチベーション向上型」(2週間~1学年間)、そして正規の学部留学などの「アドバンスト型」(1~2学年間)の3つ。留学先は、世界26カ国・地域の124大学・機関に及び、単位互換制度も完備されています。なかでも長期留学に力を入れ、例えば「学部共同学位プログラム」(2学年間)は、国内の他学に先駆け1994年にスタートしました。

長期留学を希望する学生を対象に、留学の前後をサポートする「グローバル・ゲートウェイ・プログラム」を設置。加えて、留学する学生全員に本学からの奨学金があることも大きな特長です。そのほか、先輩学生による留学アドバイザー制度や、私たち国際部の教職員によるサポートも充実しています。学生たちには、自分を枠にはめず、ぜひチャレンジしてほしいですね。

第4回「アブダビにおける日本語教育事業」は、2013年8月26日掲載予定。