なぜ日本のロウアーミドルクラスの生活は豊かにならないのだろうか。その原因は、ひと言で言えば規制と市場の閉鎖性による物価高だが、日本人自身の偏見もその一因なのではないかと私は思っている。

日本人の偏見はさまざまな分野に浸透している。たとえば東京の住宅価格は、なぜか東京の東側よりも西側のほうが圧倒的に高い。大手町からの所要時間で比較すると、西へ15分行くと青山や六本木あたり。もう少し離れても代官山あたりで、いずれも超のつく高級地である。ところが東へ15分なら東陽町とか木場で、地価も家賃も西側の半分どころか4分の1になってしまう。首都圏の路線価格表は偏見マップのようなものなのだ。