いったい国を経営していくのにいくらの金がかかるのだろうか? 企業経営の世界では「<T-R>規模の経済(エコノミーズ・オブ・スケール)」(EOS)というのがあって、大きな会社ほど固定費を売上高で除したもの、つまり固定費比率が下がってくる、という現象がある。個人の住宅でも風呂場などの共通施設があるので、8人家族用の家が2人家族用の家の建設費の4倍にはならずにすむのと同じ原理である。ところで、この観点から世界を見回してみると、この規模の経済(EOS)なるものが国家運営ではほとんどみられない。日本やアメリカは大国なので人口も多いし収入の絶対額も多いのだが、税金として取る方もヨーロッパの中小国と大差ない。むしろ香港の15パーセント、スイスの20パーセント一律税率にみられるように小国の方が税率が低い、という逆転現象さえみられるのである。