日本の消費者は世界一厳しいとも言われるが、別な言い方をすれば、物の見方がそれだけ偏狭なのだとも言える。

たとえば台湾製の家具は今世界を席巻しているが、台湾で職人の手作り家具を扱っているある業者は、「日本には絶対に輸出しない」と言う。理由を聞くと、日本の家具の販売会社が厳しいからだというのだ。アメリカの会社も厳しいが、厳しさの中身がずいぶんと違うのである。

日本の輸入業者や販売業者は椅子やテーブルの裏側を覗いたり、引き出しを出して逆さまにして細かく製品をチェックし、ちょっと傷があったりすると「返品」にしてしまう。手間のかかる高級品を扱っている業者としては、これではリスクが高すぎて日本には売れないのも当然だ。

アメリカの業者も同じようにチェックをするが、傷やちょっとした不具合があると「30%ディスカウントしろ」と言ってくる。これなら台湾の業者もリスクが少なくてすむから、少々安くしても売る。結果的に米国の消費者も、見えないところにわずかな傷のある商品をディスカウントで買うことができる。